「仕事が楽しい、でも周囲の妊娠・出産のニュースを聞くと、私も将来のことが頭をよぎる」——そして、子どもをつくるには時間が限られている、といった気持ちを抱えながら働いている方がいるかもしれません。
たしかに、歳を重ねるごとに出産での母体や赤ちゃんにかかる負担、リスクは高くなります。また、カラダの時計(いわゆる体内年齢や肉体年齢)は、実年齢より少し早く進んでいる可能性も考えられます。そして、毎日のストレスもその時計に影響を与えているという事実があります。
この記事では、仕事、キャリアを大切にしつつも、「産みたい」という気持ちを持つ方に、第1子を出産する人の平均年齢やカラダの時計に関する情報をお伝えします。
この記事のポイント
- 慢性的なストレスが卵子の老化や妊娠率に影響する可能性があること
- フリーランスには産休・育休の制度がなく、働き方による「見えない現実」があること
- キャリアを諦めるのではなく、自分のカラダの時計を知り、働くこととカラダを同時に考える視点が大切であること
第1子出産時の女性の平均年齢は31.0歳
現在、日本において第1子を出産する平均年齢は31.0歳です。
この数字は1975年には平均25.7歳でした。その後、第1子の平均出産年齢は高くなる傾向にあり、1995年には27.5歳、2005年に29.1歳、2015年には30.7歳でした。
背景には、晩婚化や経済的な問題、人々のライフスタイルや価値観の多様化が存在します。同時に、「仕事に打ち込む時間も大切にしたい」というキャリアの選択も、この結果に結びついていると考えられます。
実年齢より進んでいる?カラダの時計とストレスの関係
私たちの卵子は、自身が母親の胎内にいる時期から作られ始めます。つまり、細胞としての卵子は「実年齢より少し年上」となる場合があるのです。
さらに医学的な研究データからは、慢性的なストレスが卵子に対して細胞死(アポトーシス)のシグナルを引き起こす可能性や、ストレスホルモンの数値が高いほど妊娠率が低下するという事実が示されています。
単なる年齢という数字だけでなく、日々の仕事の忙しさやストレスが、見えないところで私たちのカラダに影響を与えていることを知ることが重要です。
「いつか産みたい」なら今日からできること
将来、子どもを迎えることを少しでも意識しているのなら、今のうちから無理なく始められる準備があります。それは特別な治療や急激な生活の変化ではなく、日々のちょっとした意識の積み重ねや、知っておくべき情報を整理することです。
決して焦る必要はありません。ご自身の「今の状態」を正しく把握し、将来の選択肢を広げるためのアクションを、今日から少しずつ取り入れてみませんか。
自分のカラダの時計を知る
妊娠・出産においては「35歳」という年齢がひとつの目安として語られることはありますが、これはあくまで一般的な統計上の話であり、一人ひとりの「カラダの時計」の進み方は異なります。
ご自身のカラダについて、現在の状態を知る方法を見てみましょう。たとえば、基礎体温を測る、生理周期をあらためて確認するなどが挙げられます。その上で、感じた不安や疑問を婦人科で話し対応を聞く方法があるでしょう。
また、仕事が忙しいからと睡眠時間を削ることを当たり前にしないなど、毎日の小さな選択を見直すことが、未来のカラダへの大切な投資につながります。
業務を属人化させない
仕事の実務についても、考えてみましょう。
たとえば、会社、組織はさまざまな人の存在があって動いており、育児・介護・突然の病気など、あらゆる事態に備えると組織の強さにも結びつきます。不妊治療でどうしても休まないとならない場合も、ここに該当しそうです。
「自分が休んだら回らない」という状態そのものが、休みをいい出せなくする原因になっていることもあります。ご自身の属する組織がどのような状況になっているかを確認し、誰かが休んでもカバーできる体制をメンバーで話し合ってみることをおすすめします。
まとめ:自分のカラダの状態をあらためて確認する
「いつか」のことを少しでも考えたことがあるなら、まずは自分のカラダの事実を知ること、そこからあなた自身の選択が始まります。仕事をしている人の場合はキャリアと出産のどちらかを諦めるのではなく、働くこととカラダを同時に考える視点が、これからの選択肢を広げていきます。
参考・出典
- 厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」
- 「慢性的心因性ストレスによる卵子の老化に対する栄養学的予防/治療法」
- 「毛髪と唾液中のストレスホルモン『コルチゾール』と治療成績の関係」
- 東京都港区「出産育児一時金(国民健康保険に加入している人)」
